2012/11/30

日本のちから

かなり前ですが、新聞に「中国レアアース最大手、生産停止延長 需要が急減」という記事が載っていました。

中国政府は尖閣諸島の問題等、反日感情の高まりとともにレアアースを政争の具として、輸出を絞りました。
レアアースはEVやハイブリッド車で使用するリチウムイオン電池や、先端工業製品に使用されるもので、日本の基幹産業を支える重要な材料です。それを輸入できないと、製品を作ることができません。

ところが、日本は官民挙げて、レアアースを他の国から輸入できるようにしたり、そもそもレアアースを使用しないでも製造できる製品に代替することで、中国からの輸入に頼らなくてもなんとかやっていける体制を作り上げました。

そしたら逆に、レアアースを生産していた中国企業が苦境に立たされているようなんですね。

さすが!
日本、さすが!

この記事を読んだときに思ったのは、日本は抜き差しならない状況に陥るとものすごい力を発揮するんだなってことでした。素晴らしい技術革新を起こします。

そのときに、原発の問題とかもそうなんかなあって、ふと思いました。

大学のゼミで、ドイツの環境問題とかをやっていたので、ドイツが原発廃止に向け先進的な試みをかなり前からやっていることは知っていて、ただ、それにたくさんの問題があることも知っていました。
ドイツ国内の原発は廃止しても、実際は原発大国であるフランスから電力を買っているという矛盾もあるし、再生可能エネルギーに代替させるため電気料金が高騰しているという問題もあります。一時は世界を席巻したソーラーパネルのドイツ企業、Qセルズも破綻しました。

そういうのを見ていると、原発廃止ってのはちょっと難しいんじゃないかなあと思っていました。
再生可能エネルギーが現時点で原発を代替するってのは、コスト的にも安定性からも現実的ではありませんし、電力の供給が止まることで命が脅威にさらされるケースもあると思います。

たとえば、北海道は夏よりも冬のほうが電力需要が多いようで、そこで電力の供給が止まってしまうと、最悪凍死のような、特に高齢者が生命の危険に脅かされるリスクがあると思っていました。

でも、当然電力が供給されるつもりでいきなりストップしたら確かにそのようなリスクはあると思いますが、初めから停電する可能性があるとわかっているのであれば、事前に対策もできます。灯油ストーブを買ったりとか。

だから、逆に、原発をすべて止めるような危機的状況に追い込めば、日本では技術革新が起こるんじゃないかと思ったりもしています。

とはいえ、当面は火力発電で、そのための燃料輸入で毎年2兆円程度のコストがかかるようで、これは単に消費してしまうだけなので、日本から富が流出していってしまいます。
また、電力コストが上昇すれば、個人では許容できたとしても、営利目的である企業はもっと日本離れ、生産拠点を海外に移すという動きが加速してしまいます。

まあ、そういうわけで、どうしたらいいのか、まじわかんないって話でした。

熊谷の朝焼け

2012/11/11

【音楽】田中茉裕「小さなリンジー」





小さなリンジー

小さなリンジー
ひとりきりで
今日もでかけるのかい
幸せ者に君の悲しみはわからない

My life was happy woeful days 朝が来るよ
いつかこの歌を君が聴いてくれたらな
僕にもいつか話してほしいな

やめろよリンジー
そんな目で僕を見ないでくれ
夢のようだった日々は終わり すべては愛おしい

ああ、もう面倒くさいな
なるようになるかな

僕らはなぜ知りながらわからないんだろう
どうしてこうも 傷つけてしまうんだろう

のんきなだけさ
勘違いしないでおくれよ リンジー
人間として当たり前なことだろう もう帰ろう

わからないことは罪なのか
あるように生きて何が悪い

そんな僕が 僕が嫌なんだ happy woeful days

My life was happy woeful days
身のほど知らずが

僕らはなぜ知りながらわからないんだろう?
どうしてこうも 傷つけてしまうんだろう




2012/11/09

【読書】誰かが足りない

誰かが足りない
誰かが足りない
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宮下 奈都
双葉社
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宮下奈都、「誰かが足りない」読みました。

短編集です。
基本的に登場人物は交錯しませんが、「ハライ」という人気レストランに、10月31日の夕方6時に来店した人たちの個別のエピソードが語られます。

本の力ってなんだろうなと考えます。
本を読んで、温かい気持ちになったり、怒ったり、悲しくなったり。

そういう感情って日常の中でも湧き起こるものですが、それほど起伏は激しくありません。
平坦な日常から、もう少し強いエモーションを感じたいんでしょうか。

ただ、それだったら映画でも一緒で、映画ももちろん素晴らしいんですが、やっぱり本とは違う。
読書は能動的な行為で、自分が読まなければ先に進みません。
映画は、目をつぶってしまわない限り、基本的にはぼーとしていても、どんどん先に進みます。

あと、映画は、部屋で一人でビデオを見ることもありますけど、映画館や自分の部屋でも恋人や友人、家族と一緒に見たりすることが多いような気がします。
個人的な体験ではないんですよね。

本は、誰が読んでも同じ内容が書いてあるわけですが、基本的には時間的にも空間的にも個人的体験であるような気がします。

そういう意味では、映画よりもより日常に近い。
自分で行動して、個人的な体験を得る。

だから、(私の場合)本当の自分の体験と勘違いしてしまうのかもしれません。
お話だってのはもちろん分かってますが、自分が体験したことのように思ってしまいます。

この本の感想ではなくなってしまいましたが、そんな個人的体験が集まったよい本でした。
何がよかったのかをうまく説明できませんが、今年読んだ本の中では、一番余韻が残りました。




2012/11/06

【読書】ピエタ

ピエタ
ピエタ
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大島真寿美
ポプラ社
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大島真寿美、「ピエタ」読みました。

14世紀にヴェネツィア共和国に作られた、ピエタ院(孤児院)の話です。
ピエタは、貴族や裕福な市民からの寄付で成り立っていましたが、それだけでは立ち行きませんでした。そのため、ピエタは音楽院としての役割も持ち、8歳から10歳くらいで音楽的才能が認められると「合奏・合唱の娘たち」になり、コンサート等で収入を得ていました。
1700年初頭から、アントニオ・ヴィヴァルディがピエタの教師、作曲家として活躍し、「合奏・合唱の娘たち」からも有名なヴァイオリニストや歌手を輩出したようです。

この本は、そのヴィヴァルディと娘たちの話です。まあ、娘といっても中年で、舞台もほぼヴィヴァルディの死後です。

中学生のとき、埼玉県統一の学力テスト「北辰テスト」で最初にかかる曲が、ヴィヴァルディの「四季(春)」でした。
なので、その曲がかかると、なんとも懐かしい、中学生のときの高校受験に備える前の緊張のような、不思議な感情が湧き上がってきます。

そんな、個人的な感情を呼び起こす本でした。
悪くないと思います。


【ヴェネツィアの地図(ピエタはもうありません)】


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2012/11/04

Rainbow trout

西武園遊園地へニジマス釣りに行ってきました。

有楽町線の中吊り広告で見つけて、調べてみると、同じ時期に仮面ライダーウィザードショーもやっていたので、これは行かない手はないとやる気まんまんで出かけました。

なんか、冬季はプールを使用して釣りができるようにしているみたいなんですよね。
遊休資産を利用したうまいやり方だと思います。

私のライフワークでもあるバス釣りは、もうはっきり言ってすごく釣れないので、もうやりたくないくらいなんです。車で2時間かけて出かけてボートの上げ下ろしをして、道具もごっちゃりあって、それはもう大変なイベントなんですけど、たいていは1匹も釣れません。
私が釣れないのに、子どもが釣れるわけはないので、子どもと一緒に釣りに行ったことはありません。

でも、ほら、釣り堀ならねえ。
さすがに釣れるよねえ。

っちゅーわけで、大人一人、子ども一人、釣竿を2本レンタルで4000円。一人につき、3匹までは無料で持ち帰れます。

エサ釣りなので、あっという間に3匹釣っちゃうかなあなんて心配してたんですけど、杞憂でした。

簡単には釣れません。

つーか、貰ったエサはコーン。
ニジマスって、コーン食べるの?

まあ、そんなわけでなかなか釣れなかったんですが、簡単に釣れ過ぎても時間をつぶせないので、ほどよい釣れなさ加減でした。1時間弱で、6匹釣って、その場で塩焼きにして食べました。
ニジマスはまあまあ美味しかったです。

ブランウントラウトという魚も釣れたんですが、こちらは身が固く、少し魚臭かったです。

そのあとは仮面ライダーウィザードショーを見て、大興奮しました。
ウィザード、かっこいい~。

子どもがハマる前は、絶対戦隊ものとか仮面ライダー系には行ってほしくなかったんですが(行動が乱暴になるし、そもそもダサいから)、子どもと一緒になって見ると、なんかいいですね。
基本的には、なるべく子どもと一緒の目線でいたいと思っていて、春彦が興味を示すものは、先入観を持たずに自分も入っていきたいと考えています。

圏央道からは、富士山がよく見えました。空気が澄んできているんですね。
春彦とやいやいやりながら、ニジマス釣り、スタート!
優も参戦。春彦は釣竿を上げるってことができなくて、魚がかかると猛烈な勢いで後ろに下がっていました。
春彦、うれしそう。また釣りしたいって言ってました。





天気が良くて、絶好の釣り日和でした。
その場で塩焼きにして食べました。右側の大きいやつがブラウントラウトです。
嫁さんがおにぎりを作ってきてくれて、一緒に美味しくいただきました。
腹ごしらえした後は、仮面ライダーウィザードショー。
まずは悪者が出てきます。この時点で、子どもたち(うちの子じゃない子たち)は、何人か逃げてました。
ウィザード。超かっこいい。フレイムスタイル。
ウィザード、ピンチ!!
でも、みんなの応援で、復活する!
ウィザードショーのあとは、ヨーヨーのショーを見たり、
こんな乗り物に乗ったり、
キティちゃんと一緒に踊ったりしました。
観覧車にも乗りました。なんか嫁さんが観覧車好きなんですよね。奥に見えるのが、狭山湖だか奥多摩湖です。ブラックバスはいるようですが、釣り禁止みたいです。
いらないスーパーボールすくいもしました。

ま、そんな感じで、なかなか面白かったです。
なんか、イルミネーションの工事みたいのもやってたんで、冬季の夜はきれいっぽいですが、うちは朝は早いけど夜も早いので、見ることは、たぶんないと思います。

今回思ったのは、やっぱバスは食べられないし、そもそも釣れないし、子どもと楽しめる釣りではないなあってことでした。
今度は、泊まりで海釣りかなんかに行きたいと思います。



2012/11/03

Iruma Air Force Base

航空自衛隊入間基地、航空ショーに行ってきました。

私は自衛隊は軍隊であり、日本国憲法第9条に反しているという立場です。
したがって、自衛隊はその存在を認めません。憲法違反です。

とは言え、自衛官の一人ひとりの行為自体を否定するものではありません。
東日本大震災の際には、身内に被災者がいた自衛官はたくさんいたと思いますが、それも顧みず、現地で復旧にあたる姿には感動しました。

Twitterで、自衛官の妻が「あんまり無理しないで」と夫に言うと、「今無理しないでいつするんだ、自衛隊をなめんじゃねえぞ」と答えたってのがありましたが、自衛官が日本を守ると行動することには敬意を禁じえません。

ただ、私は日本を愛しているので、その愛ゆえに、ナショナリズムに傾倒しがちで、危険な性格だってのも自覚しており、そのために軍隊は徹底的に否定したいと考えています。

以前、NHKで見たナチス党大会で、大観衆の前でヒトラーが陶酔した面持で演説をし喝采を浴びる中、ワーグナーの荘厳な曲が流れ、ハーケンクロイツに編隊を組んだ戦闘機が轟音とともに空を駆け抜ける映像を見て、これでナチス党を支持しなければ嘘だよなと思いました。

そういうのわかってて。

F15戦闘機の爆音とともに、日の丸が空を駆け抜けるのを目前にし、あまりに感動して少し泣いてしまいました。とにかくね、音がすごいんですよ。

私の父は、村おこしで「武蔵あばれ太鼓」ってのをやってたんですが、当時私は白けた学生だったので特に興味はなく見たこともなかったんですが、たまたま機会があって(行田火祭りだったと思う)引退直前に見たんですが、その勇壮な姿と体全体に響く太鼓の音に感動して涙が止まりませんでした。

まあ、そういう感じですね。
自分でもバカだと思います。っていうか、危ない。

駐車場がなかったんで、近くの河原に車を停めました。
近くと言っても、現地までは歩いて15分くらいかかります。
Air Base なんですね。Air Force Base じゃないんだ。
なんかよくわかんない飛行機の前で。
これもなんだかよくわかんない、輸送機?
会社の後輩に「入間の航空ショー、見に行ったことある?」って聞いたら、「うちの父親は入間基地でヘリコプターに乗ってました」と言われました。びびりました。今は定年しているそうです。
とにかくすごい人。20万人が訪れるそうです。トイレとかめちゃ混み。カオス。
ここに来ても春彦は仮面ライダーのポーズ。つられて優も。飛行機にはまったく興味を示しませんでした。
なんだろ、これ。よくわかんない。
服の中にiPhoneを隠してゲームをする春彦。本当にまったく飛行機に興味はないみたい。
これが噂のF15戦闘機。爆音。
人を殺す飛行機だってのは頭ではわかっていながらも、かっこいいなあと思います。
小さくてわかりにくいですが、宇宙兄弟でもあったバーチカルクライムロール。回転しながら急上昇し、あっという間に見えなくなってしまいます。
春彦は航空ショーはまったく見ず、コアラのマーチをひと箱と、キノコの山を7割がた食べていました。
こちらはブルーインパルス。航空ショーの目玉です。6機います。
編隊を組んで飛ぶ姿は素晴らしかったですが、私はF15のほうが好きでした。静かなんですよね、F15に比べると。
望遠レンズを持って行って正解でした。拡大して見ると、パイロットまで映っています。
機体は青ですが、紅の豚のようですね。
天気もよくて、絶好の航空ショー日和でした。
実は、2号機が故障して、ショーが途中で終わっちゃったんですよね。残念です。





今回は、こんなに混んでるってことを考えないで、食べ物とか持っていかなかったんで、来年は椅子やお弁当なんかを持って見に行きたいです。

無料だし、おすすめですよ。