2012/03/31

宇宙飛行士

日本人宇宙飛行士と言って、思い浮かべる人は誰でしょうか。

まず、毛利さんを挙げる人が一番多いんじゃないかと思います。
日本人で最初に宇宙に行った人だから、と言いたいところですが、実際は当時TBSの社員だった秋山さんと言う方が、ロシアのソユーズで初めて宇宙に行きました。
毛利さんは2番目です。でも知名度は抜群ですね。

日本人宇宙飛行士の1期生は毛利さんを含め3人います。
あとの2人はわかるでしょうか。

そうです、一人は向井千秋さんです。女性の宇宙飛行士として、とても有名です。
もう一人は、土井隆雄さんですが、こちらはなんか影が薄い感じです。

向井さんが宇宙飛行士になったのは、1985年、私が小学生のときです。1985年というと、つくば万博が開かれた年ですね。私は父親に2回連れて行ってもらいました。細かいことは覚えてませんが、とにかく最高だったってことだけは覚えています。素晴らしい科学技術の進歩で、人類の未来は明るいと思いました。マジで。

私には兄がいますが、兄は宇宙飛行士になりたかったみたいです。ちょっと難しそうだなと思い始めた年齢では、NASDA(宇宙開発事業団、現JAXA)で働きたいと思っていたようです。
そんな兄がいたので、私も小さい時から、なんとなく宇宙飛行士ってかっこいいなと思っていました。

でも、小学生の頃は、宇宙飛行士よりも、断然釣りが好きだったので、毎日釣りにばっかり行っていて、毎週「The フィッシング」という釣り番組を楽しみにしてました。将来は、西山徹のようなフィッシングキャスターになりたいって。

そんなわけで、向井さんを知ったのは、向井さんの弟を通してでした。向井さんの弟は、ヒロ内藤というバス釣りのセールスプロ(アメリカのルアーメーカー、プラドコ社の社員)なんですね。
最初に、ヒロ内藤を知って、そのお姉さんは宇宙飛行士らしいという情報を仕入れたんです。明らかに順番が間違っています。

向井さんのお父さんは中学校の教員、お母さんは館林でカバン屋を経営しています。向井さんは4人兄弟の一番上で、妹と弟が二人います。妹は外資系の企業にお勤めで、弟のヒロ内藤はアメリカの永住権を取ってフロリダに住んでいます。もう一人の弟は実家のカバン屋を継いでいるようです。

なんか、両親が意外と普通の割に、子どもは奔放な人生を送ってますね。
トンビがタカを産むじゃないですけど、両親は平凡でも、子どもは面白く育つ場合もあるんです。

春彦も、なんか宇宙に関係ある仕事についてくれないかな。
いや、やっぱり本人がやりたいことをやるべきだよな。
どんな仕事でもいいけど、本当にやりたいと思える仕事ができるようになればいいなあと思います。

2002年にお台場の科学未来館で撮った写真

2012/03/29

ヘイ、ユー!

Hey, 優。
ヘイヘイヘイー。

優は、春彦が同じ年齢だったときと、まるで違います。

まず、すぐにふてくされます。気に入らないことがあると、すぐにふてくされます。
そして、嘘泣きします。自分の要求が通らないと、すぐに嘘泣きします。

いずれも、ある程度の知的水準に達していないとできない行動なんでしょうね。春彦のときは、ひっくり返ってギャン泣きするくらいしか自己表現はありませんでしたから、その差は歴然です。優が頭がいいというよりは、春彦の水準がいかに低かったかということだと思いますが。

普通の子育ってって、こういうことなんだろうなあと、二人目だから余裕があるってのもありますが、ゆとりを持って成長を実感できている感じです。

優は、もう少しはしゃべるし、絵本とか次のページを予想した行動をとるし、歩いている姿は可愛いし、すごく太っているし、手がかからなくて、とにかく可愛い。
どう、客観的に見ても、可愛いです。

でもね、優には本当に申し訳ないと思うんですが、気になるのはやっぱり春彦。最近では、Amazonで勝手にベイブレードを買ってしまうくらいPCを使いこなしていますが、その成長はちょっといびつです。

iPhoneやPC、ビデオなんかは、本当にこっちがびっくりするほど使いこなしています。ノートパソコンを起動して、Amazonの検索窓で、図書館で借りてきたベイブレードの本を見ながら、「ぱいしーず」とか打ち込んで、勝手に検索してますから。
その一方で、言語的な成長は、同じ年代の子と比べても、やっぱり1年くらいは遅れていると思います。しりとりをやっていても、「だ」と「ら」の区別がついていません。「ママの好きなところを5個言ってごらん」と言っても、「かた」とか言うし。

いやいや、今日は、優の話を書こうと思っていたんだった。

まあ、そういうわけで、優はすごく太っていて頭が爆発的にいいのは客観的に間違いないので、あとは私のことを好きになって欲しいです。

私と一緒にいると、すぐ「まま、まま」ってなっちゃうんだもん。

私がせっかくハンバーグを作ったのに、それは食べずに嫁さんが作り置きしていたシチューをもりもり食べる優ちゃん。

2012/03/27

お前だからできるんだ

宇宙兄弟を読んで、印象に残ったエピソードがあります。

ま、たくさんあるんですけど、その中の一つ。

宇宙飛行士選抜第三次試験で、福田さんという54歳のロケットエンジニアがいました。彼は結局不合格になってしまい、主人公は合格します。

その後、主人公がNASAの宇宙飛行士候補生として「ASCAN(AStronaut CANdidate)訓練」に参加します。その中のカリキュラムで、自動制御の自動車(ラジコン的なもの)をロケットで打ち上げ、ゴールを目指すというイベントがあります。これは一般に開かれたイベントで、それにASCANが乗っかっている感じです。なので、日本の一般企業からも参加できます。

主人公のチームは、独創的な工夫をして上位に入賞するんですが、その時に優勝したのが日本から参加したチームで、2位以下をぶっちっぎりで突き放しての優勝でした。2位以下はゴールすらできなかった中で、優勝チームは、圧倒的なタイムでゴールします。
主人公が話しかけると「実は、我々はこういうのを専門にやっている会社でして・・・。上司にこの大会で勝てないようだと困るとプレッシャーをかけられているんです。」と日本チームのメンバーが答えて、よく聞くと、その上司とは福田さんなんです。その日本企業は、ロケット開発で有人宇宙飛行を目指す民間企業でした。

世界中から参加しているロケットの大会であっても、俺たちは有人ロケット開発を専門にやってるんだから、勝って当たり前ってスタンスです。ま、勝って当たり前というか、相手ありきの大会ではなく、いかに短い時間でゴールにたどり着くかという試合なので、自分たちの技術だったら、この成績は当然だというスタンス。

これね、これ、最高。

有人飛行を目指すロケットエンジニアが、こんなちっちゃいロケットでラジコンを飛ばす大会でゴールできないわけないだろうという技術者の誇りです。

私が高校卒業後、1年留学していた池袋で、古文の黒須って先生がいました。
その人が同じようなことを言っていたんですが、確か難関大学の模試かなんかですごく難しい問題があって、生徒が質問に来たんで「こうこうこうだから、これしかないじゃん」みたいな説明をしたら、「それは先生だからわかるんでしょ」と言われたと。

これが大事なんだって。
古文の先生なんだからわかって当然、確かにそうなんだけど、それを自分のものにしろって。「それはお前だからできるんでしょ」とみんなに思われるくらい勉強して実力をつけろって。

そういう人ってかっこいいなあと思うわけです。

そんで、数年前、情報処理の高度資格ってのがあって、それを受験するとき後輩に「酒井さん、大丈夫なんですか?」って聞かれました。まあ、それなりに難しい試験なんですね。特に、私は会社ではバカで通ってますし。実際、勉強とは相性悪いし。

自分でもちょっと難しいなあと思っていたんですが、このときの黒須の言葉を思い出して、「俺が受かんなかったら誰が受かるんだよ」と大見得を切りました。
こんなことを言って落ちたら超かっこわるいので、必死で勉強して(ぎりぎりで)合格しました。最近のはWebで自分がとった点数がわかるんです。

あ、これはもちろん、俺ってすごいだろっていう自慢ではなくて(ちょっと自慢だけど)、自分の実力より少し難しいことを普通にやろうとすることで、少しずつ成長していって、自分の普通のレベルが上がっていくんだなと実感した経験でした。それを繰り返していくことで、自分では当たり前と思っていることが、他の人から見ると「すごい」ってなるんでしょうね。

その普通のレベルを少しずつ上げていって、仕事でもまわりに安心感を与えるような人になりたいなと思います。
まあ、プライベートでもですけど。家ではごろごろするのが得意です。


つまり、仮面ライダー フォーゼみたいな存在です。

2012/03/25

宇宙兄弟

宇宙兄弟(1) (モーニングKC)
小山 宙哉
講談社

マンガ大賞、2年連続2位(2009, 2010)という微妙な順位でしたが、2011年の講談社漫画賞と小学館漫画賞を受賞し、名作的な漫画です。

そういうわけで、存在自体は知っていましたが、読んだことはありませんでした。マンガ喫茶とか行く時間はないし、内容もよく知らないのに買うのもちょっと躊躇しちゃいます。なので、ずっと読まずじまいだったんですが。
昨日、鴻巣のオニキスとかいうデパート的なところのキッズルームで子どもを遊ばせていたところ、隣が本屋で「なんか見てくれば?」と嫁さんに言われたので覗いてみました。

すると、宇宙兄弟は4月からアニメ放送、5月には映画化されるんですね。それで、マンガも平積みでたくさん置いてあって、1巻は自由に読めるようになっていたので、立ち読みしてみました。

うーん、もう、ダメ。
琴線に触れすぎ。

現在発売されている全17巻、9910円分をクレジットカードで購入してしまいました。
今日読み終わりましたが、満足です。安い買い物でした。

やっぱりね、宇宙が好きなんです。
でも宇宙にかける思い以外にも、兄弟の絆も、友情も、ポジティブな内容がすべて好きです。

兄弟って不思議だなあと思います。
私にも兄がいますが、バカでどうしようもないと思う一方で、それでも誰よりも一番尊敬している、そんな存在です。

ま、とにかくこの本は久しぶりの殿堂入り。
私の中では、「プラネテス」以来の殿堂入りなので、8年ぶりです。

素晴らしい出会いをありがとうと、宮脇書店に言いたいです。

2012/03/24

白昼堂々

白昼堂々 (光文社文庫)
白昼堂々 (光文社文庫)
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結城 昌治
光文社
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結城昌治、「白昼堂々」読みました。

伊坂幸太郎が勧めていたので、読んでみました。
作者は直木賞作家で有名な人ですが、たぶん、彼の作品を読んだのは初めてだと思います。

廃坑になったボタ山の住人が、デパートで集団万引きをする話です。作品全体に諧謔があり、読んでいて楽しい本でした。ラストも意外で「悪漢小説(ピカレスク・ロマン)」というには、ちょっと真剣さが足りないなあと感じました。でも、良い本です。

巻末エッセイ(解説みたいなものかな)を、池澤夏樹が書いていました。私は池澤さんも大好きな作家なので、ちょっとうれしかったです。ちなみに、池澤さんは「マシアス・ギリの失脚」が最高傑作だと思います。

あと、Amazonで検索したら、松竹で1968年に映画化されていますね。主演は渥美清と倍賞千恵子で、ちょっと見てみたい気がしました。意図したわけではないでしょうが、映像化向きの話でした。

良い作家を見つけた(?)ので、他の作品も読んでみます。

2012/03/20

LOVE PSYCHEDELICO

私は普段、音楽はウォークマンで聞いています。
iPhone は常に携帯しているわけですが、iPhoneで音楽を聞くことはほとんどありません。ほとんどと言うのは、Youtubeを使ってたまに知らない曲を検索して聞くことがあるので。

この前、嫁さんの車(ステップワゴン)を借りて、1人で車を運転していたときに、iPhoneの充電が切れそうだったので、車内にあるコードにつなぎました。すると、ナビに「iPod 再生できる曲がありません」と出て、そうかiPhoneに曲を入れておけば最近のナビは車で聞けるのかという基本的なことに気づきました。

私のiPhoneには、音楽が1曲も入ってなかったので、とにかく何か入れてみようと、「LOVE PSYCHEDELICO GREATEST HITS」のmp3がハードディスクにあったんで、それを入れてみました。

デリコ、久しぶりに聴きましたが、やっぱりいいですね。
10年以上前に出したアルバムなのに、まったく色褪せない感じです。

スコアがあるので、たまにギターで弾くんですが、その場合は私の演奏、私の歌なので、当たり前ですがいまいちです。本物は素晴らしかったです。

本当は、These Days が好きなんですが、なかったので Last Smile 。
コードは面倒なので載せません。



ホラ 抱き合える喜びは過ぎ去りし
I never look back again
胸の中 腕の中 悲しみは 君と melt away
夢で会えたって 一人泣いたって
君は change your way 響かない 届かない
曖昧な手のひらで 踊る tango style 僕ならもう
全て溶けだした noon 絵にならない Monday

I wish if I could see the light of heaven
I don't know the color of sea, but there's no reason

運命線から other way それから憂いてる風とも get away
いつでも放たれたくとも 君は目の前で last smile
ただ 見守ってるよな 君の style
oh 戯れの遠目な loser

会いたい気持ちが go away 今でも泣きたくなるなら any way
いつかは旅立ちたくとも 君は向こう岸で last smile
暮れる想い出よ go away

相対性から wake up ただひたむきな明日への step up
今次第に生まれゆくイメージは global I'm feeling you away
永遠からなる loser 今だけに止まらないような lover
Ah 果てしなく続くステージは break down I'm gonna find another way
それを追いやって 僕はホッとして
時は just as same in my dream you call my name, joke it like it 
you use to babe
嘘に濡れたって 罪は消えない 終んない
it's so heavy

I wish if I could see the light of heaven
I don't know the color of sea, but there's no reason

生命線から other way それから憂いてる夢とも get away
いつでも結ばれたくとも 君は目の前で last smile
ただ 戸惑ってるよな 君の style
oh 幼気で遠目な loser

会いたい気持ちが go away 今でも泣きたくなるなら any way
いつかは旅立ちたくとも 君は向こう岸で last smile
揺れる想い出よ go away

I wish if we could see the light of heaven
I don't know the color of sea, but there's no reason
I wish if we were in the light of heaven
don't go away...
don't go away...

運命線から other way それから憂いてる風とも get away
いつでも放たれたくとも 君は目の前で last smile
ただ 見守ってるよな 君の style
oh 戯れの遠目な loser

会いたい気持ちが go away 今でも泣きたくなるから any way
いつかは旅立ちたくとも 君は向こう岸で last smile
暮れる想い出よ go away

運命線から other way それから憂いてる風とも get away
いつでも放たれたくとも 君は目の前で last smile

会いたい気持ちが go away 今でも泣きたくなるから any way
いつかは旅立ちたくとも 君は...


2012/03/18

ぼくが愛したゴウスト

ぼくが愛したゴウスト
ぼくが愛したゴウスト
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打海 文三
中央公論新社
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打海文三、「ぼくが愛したゴウスト」読みました。

伊坂幸太郎が絶賛していたので読んでみましたが、最初は景気がいい感じですけども、どう考えても、終わりを考えずに書き出してしまった感があり、最後は収拾ついてないと思いました。

硫黄の匂いってのはまあいいですけど、尻尾はどうなんでしょう。
異化効果は抜群ですけど、ちょっと必然性がないです。

まあ、これは私の中では「読まなくていい本」に分類されました。

イチゴ狩り@佐野

2012/03/17

我、この地をアイス

私は、今の会社に入社する22歳まで、熊谷市の隣にある、南河原村っていうところに住んでいました。かつては、日本のスリッパの70%を生産していた、埼玉が誇るスリッパの名産地でしたが、中国製品に押されてほとんど潰れてしまいました。その後、新たな産業が芽生えることもなく、行田市というところに合併され、今はもうありません。

そういうわけで、青春時代の大半は頂点に村長を仰ぐ村民であったわけなんですけども、大学に入って、どこに住んでるのと聞かれたときに細かく説明するのも面倒なんで、天気予報とかで比較的知名度の高い「熊谷」って答えてました。高校も熊谷市内だったし、まあいいかなって。

なので、本来、熊谷に郷土愛はないんですけども、長年熊谷市民を詐称してきて、6年ほど前に本当に熊谷市民になってからは、この地を第2の故郷と決めて生きています。
本当の故郷と第2の故郷の距離が近すぎですけど。

なんでこんなことを書いているかというと、昨日読んだ伊坂幸太郎のエッセイのせいですね。
伊坂さんは、確か、横浜あたりの出身で、大学が仙台でした。大学で一人暮らしを始めてから、その後ずっと仙台で暮らしています。

伊坂さんの小説は、そのほとんどが仙台を舞台に描かれています。
本当に仙台が好きなんですね。

郷土愛ってあるんだろうなと思います。
それは、どんなに田舎で、何にもない土地であっても、自分が生まれ育った風土に愛着を持つ、そんなに特別なじゃない気持ちだと思います。

でも、成長してから移り住んだ土地に愛情を持つって、どういうことなんでしょうか。
私は、都内にいるときは、背中に「from KUMAGAYA」と書いておきたいくらい熊谷を誇りに思っていますが、実際に、熊谷に帰ってくると本当は村出身なので、あんまり愛情がなくなります。

でも、例えば、埼玉県内でスポーツの大会があれば熊谷を応援するし、日本であれば埼玉を応援するし、世界であれば日本を応援する。
まあ、改めて言うほどもない、当たり前の感覚でしょうか。

ただ、自分は必ず何かに属していて、普段は意識しないところで、意外とそれを拠りどころにしているんだなあと、ちょっと思いました。


「おい、クマ公、やるのか、む、足の裏とった」

2012/03/16

3652

3652―伊坂幸太郎エッセイ集
伊坂 幸太郎
新潮社
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伊坂幸太郎、「3652」読みました。

3652っていうタイトルは、伊坂がデビューしてから10年間に発表したエッセイ集なので、その10年の日数です。うるう年が2回あったので、365×8+366×2=3652 ですね。

読んでいて、やっぱりこの人好きだなあと思いました。
本を読まない嫁さんに、私が息を引き取る瞬間、心配そうに私を見つめながら握ってくれる手を強く握り返し、「せめて伊坂幸太郎は読んでくれ」と言ってしまいそうです。

とは言え、この本はエッセイ集なので、著者を好きな人以外に積極的に勧められる本ではありません。内容的には、かなり淡泊なものなので、物足りなく感じる人も多いと思います。

たぶん、みんなが感じるんでしょうけど、著者の考え方とか思いに共感するところが多くて、「そうそう、それを言おうと思ってたんだよ」みたいに一人うなずくことが多かったです。加えて、子どものころに読んだ本に「こちらマガーク探偵団」ってのがあって、「あー、俺も読んだ読んだ!」とこちらも一人熱くなりました。マガーク探偵団、村の公民館によく借りに行ったなあ。

全体に、小説と同様、ポジティブな雰囲気に包まれていて、私は改めて著者が好きになりました。


「世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい」 32頁 


2012/03/15

蜩ノ記

蜩ノ記
蜩ノ記
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葉室 麟
祥伝社
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葉室麟、「蜩ノ記」読みました。

今回の直木賞受賞作です。

下品です。
下劣。

小説は、すべて著者が決められる世界なので、どんなことが起ころうととやかく言う筋合いはないですが、この内容は酷い。糞。小狡い。

あまり内容に踏み込むと、これから読む人もいるでしょうから差し控えますが、秋谷はいいですけども、源吉は酷い。当たり前ですが、はじめから小説の道具として記載されていて、それも必然性がない。子どもという、もっとも心を動かされる人物を利用してストーリーを展開していく手法に、強い違和感を感じました。

つまりは、ベロ出しチョンマのパクリです。
こんなくだらない本が直木賞をとったのに、がっかりしました。

iPhoneのお絵かきアプリで描いた、「アンパンマン」だって。どこらへんが・・・。

2012/03/12

生きて死ぬ私

生きて死ぬ私 (ちくま文庫)
茂木 健一郎
筑摩書房
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茂木健一郎、「生きて死ぬ私」読みました。

「生きて死ぬ」とはこういうことだ、ってのを論理だてて展開するような本かと勝手に思っていたんですが、内容的には極めて雑多な、いわゆるエッセイでした。

アマゾンで注文したら、今朝届いていたので、電車でまず新聞を読んで、それからこれを読み始めて、ふーんと思いながら、なんとなく読み終わってしまうような、そんな本でした。
もちろん、難しい言葉や、考え方なんかもありますが、特に引っかかることもなく、するっと最後まで行ってしまいます。

あとがきで、本人は自賛していましたが、そこまでの内容ではないような。

この本は、1998年に出版されました。著者が33歳のときです。ここに書いてある内容は、当時はまだ革新的なものだったのかもしれませんが、今読むと、「そんな考え方があったのか!」っていうような、新鮮な驚きはありません。

ただ、新鮮ではないにせよ、やっぱり面白いなあというテーマはいくつかありました。

例えば、心。

この前、NHKでうつ病のドキュメンタリーを見た時にも思いましたが、心ってひどく抽象的なものではありますが、確かに存在します。でも、人間の肉体の中で心という部位はありません。心は脳内でシナプスが発火した結果でしかありません。ただ、その発火で、今、この文章を書いている私もいますし、今飲んでいる泡盛の舌触りや香りなんかも知覚しているわけです。

洗濯機の回る音、空気清浄器から微かに流れ出るひんやりした空気、キーボードを押したときの感触、ダウンジャケットの肌触りと温度、今これを書いている瞬間にも感じている、あらゆる質感(クオリア)が、すべてシナプスの発火から生まれていて、それは物質的な現象でしかないわけですが、私の心にはそれらの質感が鮮やかに感じられるわけです。

物理的なシナプスの結合と、私の心の動きが、なぜイコールになるのかってのは、とても不思議で科学的に明確な説明ができないそうで、それが茂木さんの研究テーマになっています。


でも、私のシステム屋としての感覚で、コンピューターの世界となんか似ているなあと思いました。
コンピューターの世界は、いくつもの層(レイヤー)で構成されています。
最下層では、LANケーブルであったり、半導体であったり、電気信号が行き来する物理的なハードウェアでしかありませんが、PCの画面に表示されるのは、もっと人間が理解しやすい絵や文章だったりするわけです。

物理層では、単なる電気信号でしかなかったものが、論理層では、人間にとってより意味のあるコンテンツに変換されています。シナプスもそんな感じなんだろうなと思います。

ただ、心との大きな違いは、コンピューターは意思を持たないことです。
2001年宇宙の旅のHALは自我に芽生えていたので、これからコンピューターが進化していく過程で、もしかしたらそういうことが起こるのかもしれませんが、現時点では、まったくその可能性はありません。

話がそれてしまいましたが、この本ではそのクオリアが重要なテーマになっています。
著者がクオリアの説明をするときに、少年時代に蝶を追いかけた話がありました。図鑑でしか見たことがなかったメスグロヒョウモンという珍しく美しい蝶を見つけたときの感動と、それを捕まえようとして果たせなかったときの放心、その記憶が鮮やかに心に刻まれていて、明確な質感(クオリア)を持って蘇るんだと。

これも、とても理解しやすい感覚だと思いました。

日の出前の夏の日に、車を運転して釣りに出かけます。湖に近づくと、開けた窓から、湿った水の匂いが車内に入ってくる。ワクワクしながら車からボートを下し、準備をすまし、湖面にボートを浮かべて静かに滑りだします。ポイントに慎重に近づきキャストすると、竿から伸びた糸が横に走り、慌てて合わせる。すると確かな魚の手ごたえがあり、竿が大きくしなってリールが大きな音を立て、みるみる糸が出ていきます。魚はジャンプを繰り返してなんとか逃げようとしますが、最後には観念してひょっこり顔をだし、網の中に納まります。

そういう瞬間一つ一つが、明確な色、匂い、感触を伴った質感として記憶に残っています。
たぶん、これがクオリア。誰もが持っているクオリアです。

そういうクオリアがたくさん心に存在するってのが、素敵な人生ってことなんですかね。
釣りにばっかり行ってないで、「春彦が小さいとき、こんなことがあってなあ」なんて、家族の素敵な昔話がたくさんできるように、日々精進いたしますです。押忍。

荒川の公園で。すぐ裸足になる優ちゃん。

2012/03/11

3.11

いつの間にか、日が変わって、3月11日になっていました。

去年の今日、私は初の人間ドックで、一日休暇を取っていました。
場所は晴海の慈恵医科大だったんですが、予想外に午前中の早い時間で終わってしまい、お昼には自宅に帰っていました。

さて、何をしようかと考えて、映画「ソーシャル・ネットワーク」が最終日だったので、歩いて映画館に向かいました。途中、新幹線の高架下をくぐるんですが、電線がやけに揺れています。今日は風が強いなあなんて思いながら歩いていると、あれ、風じゃないぞと気づき、気づいたころには立っていられないほどの揺れを感じました。

この時点では、私はまったく危機感がなく、地震がおさまったらそのまま映画館に向かいました。回線が輻輳を起こすだろうと思って、家族に電話やメールもしませんでした。
映画館に着くと、お客さんはみんな非常階段を使って退避していて、当然見ることはできません。「地震はもうおさまっているのに、退避する必要ないだろ」と、映画を見たかった私は、少し立腹しました。

のんきなもんですね。

映画がやっていないので、仕方なくマックに寄って「できますか?」と聞いたら、「すぐできますよ~」なんて感じで、ビッグマックセットを購入して自宅に戻りました。
家の中も、ものが散乱している感じもなく、箪笥の引き出しがわずかに出ているくらいでした。

で、テレビをつけると、あの、津波の映像です。
それを見て、初めて今回の事態が大変なものなんだと認識しました。

あれから一年。

死者・行方不明者を含め、2万人規模の犠牲者がいます。
当然、その家族、友人、恋人は、もっと多い。

大事な人を失った悲しみを癒すことができるのは、時間しかないと思います。
そういう人たちを前に、頑張れなんて気軽に言うことはできませんが、この一年で、被災者の悲しみが少しでも小さくなったことを祈ります。

新しい一年が、希望に溢れた実り豊かなものになりますように。


2012/03/09

怖かったら、調べろ

山本太郎が、東京は放射能であぶないということで、大阪に引っ越すそうですが、大気中の放射線量だけだと、東京より大阪のほうが約2倍程度高いことがデータで証明されています。もちろん、大阪のは自然放射線量ですが、人工も自然も放射線には変わりはないので、一緒です。

原発反対を叫んでる人の中には、客観的データを伴わない、自分の主観で「とにかく危ないからすぐ避難して、原発も全部止めないとダメ」って主張している人がいます。
もちろん、不安に思うのは当然なので、原発反対はいいんですけど、もうちょっと、冷静な判断を下したうえで行ってほしいなと思います。

放射能って、目には見えないものなので、よくわかんないし、わかんないものは怖いので、普通は不安に思うと思います。

でも、私がよくわからんのは、わからないんだったら、ちょっとでもわかるように調べればいいんじゃないのってことなんです。
インターネットで、ちょちょっと検索すれば、わかることはたくさんあります。何も、専門家のように詳しくなる必要はなく、少なくとも連日のように報道されている「ベクレル」や「シーベルト」の意味は理解してから、避難するかどうかを判断してもいいと思うんです。

「放射能が危ない!」って叫んでる人の中には、放射線、放射能、放射性物質の区別すらついていない人がいます。どっかの大学の助教授が、「弁当にベクレルが入っていて、胃腸炎になった」みたいなツイートがあったそうですが、あさってくらいまでに死んでほしいと思います。

子どもの未来のためになんてよく言いますが、子どものことを本当に思うなら、今自分が置かれている状況がどういうものなのか判断できるように、ググりなさいと言いたい。

たとえばね、埼玉の放射線量はどうなの?ってのを調べるとしましょう。

埼玉 放射線量 定点観測」でググれば、さいたま市が公表している観測結果が簡単に出てくるわけです。

それを見ると、「0.37ミリシーベルト/年間」と出ています。

そんじゃ、この値ってのは、危ないの?危なくないの?ってのは、「シーベルト 危険」でググれば、放射能のレベルと危険度っていうサイトがすぐ出てくるわけです。

それを見ると、200ミリシーベルト/年間で、「がん死亡率の増加なし」って書かれています。もちろん、1つのサイトだけ見て信用してはいけません。必ず複数のサイトを見て、自分が納得できるまでデータを集めることが必要です。

東北電力のサイトから

ここまでの検索では、たったの2回です。
たったの2回で、さいたま市の空間放射線量はそれほど問題となる数値ではないかもなってのがわかるんです。

そんな、本当に基本的なこともしないで、「東京は放射能が危ない」とか無責任に言って知識のない人たちを不安にさせるのは、単なる害悪でしかありません。

何度も言うようですが、原発に反対する人を否定するつもりはないです。日本は自由の国ですから、デモでもなんでもやればいい。政府や東電の批判もすればいい。批判されるようなことは、確かにあったんだから。
でも、最低限のことは知ったうえでやって欲しいと思います。

そもそも、原発をたくさん作ればいいなんて思っている人はいません。原発なんて、なければないほうがいいに決まってるんです。だから、「原発賛成か、反対か」って議論はあんまり意味のあるものではないと思います。原発だけにフォーカスしたら反対に決まってるんですから。

そうじゃなくて、日本のエネルギー問題をどうするかって考えた時に、その手段の1つとして原発がでてくるわけです。原発を使わずに、安全にエネルギーが供給できるなら、原発を使う理由なんてありません。

ただ、残念だなと思うのは、3月11日に、福島で大規模な反原発集会が開かれることです。反原発集会はいいと思います。どんどんやればいい。

でもね、それを3月11日にすることはないと思うんです。
3月11日は、たくさんの被災者がなくなった日です。その人たちを悼む日です。

原発のせいで自分の生まれ育った土地に帰れなくなった人はたくさんいます。
震災の復興がなかなか進まないのは、原発事故による影響が大きい。原発がなければ、被災地の食材を積極的に購入したり、がれき処理も受け入れ拒否なんて問題は起こらなかったでしょう。
阪神大震災との大きな違いはそこだと思います。

だからと言って、津波に巻き込まれて亡くなった人たちの悲しみを利用して、反原発デモを盛り上げようとする気持ちは私には理解できません。

想像力がないんでしょうね。


新しいiPad

Apple が昨日、第三世代のiPadを発表しました。
名前は「新しいiPad」だそうです。


iPad が最初に出たとき、「絶対に売れない」と確信を持っていましたが、非常に売れました。あきれるくらい売れました。

そして、私も欲しくなりました。

カメラが500万画素になっても、こんなでかい本体で、どうやって写真撮るの?とか、突っ込みたいところはたくさんありますけれども、私はとにかく音声認識アプリの「Siri」を使ってみたいのです。

Siriってのは、「○○に行きたい」って言うと、そこまでのルートを表示したり、天気を聞いたり、目覚ましをかけたり、そういうのを、全部、言葉でできるっていうアプリです。

子どものころに、「ナイトライダー」っていうアメリカンテイストにあふれた番組があって、主人公のマイケルがナイト2000っていう自動車と一緒に悪を倒すという素晴らしくB級感が際立った、ほほえましいテレビドラマでした。ナイト2000が荒野を走り抜けるシーンは、どう考えても早送りしており、実際はそんなにスピード出てないんだろうなあと、子ども心に思っていました。

そんなナイト2000は、人格を持っていて、普通にマイケルと話せます。
「ヘイ、キッド?」「どうしました、マイケル?」みたいな。

その荒唐無稽だと思われた未来が、なんとすぐそこまで来ています。
マスタングを買って、iPad をダッシュボードに取り付ければ、
「ヘイ、シリ?」「読書鳥、どうしました?」なんて会話ができちゃう。

マスタング買わなくても、できるけどね。

Wi-Fi版のiPadは、3グレードあって、16GBが42,800円から。
32GBが50,800円、64GBが58,800円です。
ぜんぜん高くないと思います。

いままでだったら、まったく迷う余地のない金額ですが、今は極端な金欠状態のため、買えません。まずしさに~、まけた~♪

4月に嫁さんが仕事復帰するので、5月くらいにはなんとか手に入れたいと思っていますが、私は気分屋なので、そのころには欲しくなくなっているかもしれません。

関係ないけど、大学時代の釣り部の会合の様子。アへ顔ダブルピース(記憶なし)

2012/03/07

こどものきもち

会社の後輩が、12月に出産しました。

ただ、産まれた子どもには、先天的に心疾患がありました。
何度か手術をしたようですが、残念ながら先月末に亡くなったそうです。

その後輩に対しては、かける言葉がありません。
本当に気の毒で、早く立ち直ってくれることを祈ることしかできません。

この話を、さっき嫁さんにしていたところ、それを聞いていた春彦が私のところに来て、
「ひこ、ひこね、あかちゃんがね、あかちゃんね・・・」と、消え入るような声で、泣きそうな顔をしていました。

子どもって、大人の何気ない話も、実はよく聞いていて、敏感に感じ取っているんです。
春彦なりに、「子どもが死んだ」っていうのがわかって、どうしていいかわからない、悲しい気持ちになったんだと思います。

今回の事態そのものが悲しい上に、春彦の泣きそうな顔を見て、胸が苦しくなりました。

これもまた、Life goes on なんですね。

1年間、育児休業をする予定でしたが、少ししたら仕事復帰するそうです。
それも、どうなんだろうと思いますが、でも、彼女が、少しでも早く、悲しみを乗り越えられるように、先輩としてちょっとでも力になりたいと思います。

早く家族みんなで滑り台に乗れる日がきますように


2012/03/06

LINE

SNSが性に合わない割に、新しいサービスには置いて行かれたくなくて、だいたい飛びつきます。

最近、すごいなと思ったのは、「LINE」です。
ジャンルとしては、SkypeとSNSをくっつけたみたいな感じです。

iPhoneやAndroidアプリとして、携帯電話にインストールできるし、PCやガラケーでも使えるみたいです。メールや無料通話ができます。

スマホでIP電話は、バッテリーを食い過ぎるために日常的に使うのは無理だと思っていましたが、LINEは、仕組みはよくわかりませんが、実感するほとバッテリーを使いません。
おかげで、ドコモの人とかとも、無料で通話できるようになりました。
まあ、普通の電話ほど音質はよくないですけどね。
でも、無料ってのはでかい。

そんで、ちょっとよくわからないのは、LINEのビジネスモデルです。
広告が出るわけでもなく、電話番号をそのままアカウントとして使えるので、LINE専用のアカウントを作るわけではないので、NEVERサービスに呼び込むこともできません。
でも、アプリは無料だし、サービス自体も無料です。

うーん、気持ち悪い。

私はビジネスモデルがわからない無料のサービスを使うのがすごく嫌なんです。
なんか裏があるんじゃないかって。
というか、普通に考えれば、企業として行うサービスが、利益を度外視するってのはありえないわけで、絶対裏があるんです。

でも、LINEはネットで調べても、よくわからない。
うーん、気持ち悪い。

まあ、でも、便利なんで、使ってないかたは、一度やってみても面白いと思います。

天才だ。山下清の再来だ!

2012/03/04

What were they doing, when I was fishing ?

昨日、私が釣りに行っている間、嫁さんは子どもを連れて、元同僚の家に遊びに行っていました。

そこで、マリオブラザーズをする二人です。
一緒にゲームをしているのは、しょうちゃん。
春彦の一つ上で、よく面倒を見てくれます。

とにかく、楽しそう。
子どもが楽しそうなのを見ると、大人も楽しくなりますね。





2012/03/03

初釣行

嫁さんが子どもを連れて出かけると言うので、これはチャンスと、今日が結婚記念日のUT2を無理やり誘って釣りに行ってきました。
茨城県の小貝川です。

釣りに行くのは、今年初です。

ブラックバスは、寒い時期はじっとして動かないので、この時期はあんまり釣れません。
4月くらいからスポーニング(産卵)シーズンなので、もう少しすると、産卵を控え、体力を蓄えるために活発にベイトを追うようになります。

先週、UT2が仲間と行って、40アップを3本出していたのでもしや、と思ったんですが、やはり、いつも通り、NBNF(ノーバイト・ノーフィッシュ)でした。

昨日は、お腹の調子が悪くて、出発前に1回、向かう途中でも1回、トイレに行ったんですが、やはり釣りをしている最中にもお腹が痛くなり、臨時上陸して「野うんも」をしました。
このような事態を想定して、コンビニでお手拭きを余計にもらっとくあたり、我ながら Good job です。

昨日持って行ったロッドは厳選した7本。嫁さんには「手は2本しかないのに、なんでこんなに必要なの?」と聞かれますが、ゴルフと一緒で用途によって使い分けます。
臨時上陸してことなきを得ました。上陸したところは、サンドバーでちょっと沖がブレイクになっていたので、おかっぱりで粘りましたが、まったく無反応でした。
ショアにボートを着けて釣りをしていたときに、枝が服に引っかかって気づきましたが、野いばらでした。つぼみはまだ固く、まだまだ花は咲かなそうでした。
今回は私を含めて3艇で出船。土曜でしたが、私たち以外には誰もいませんでした。これがハイシーズンになると、10mおきにボートが並びます。

2012/03/01

AIJ

AIJが虚偽の運用報告をしていた問題で、最初のニュースでは、運用を委託していたのは中小企業がメインで、大手企業としてはアドバンテストと安川電機(だったかな)だと報道されていました。

以前、アドバンテストに勤めていた友人が、久しぶりに同期に会って楽しかったみたいなツイートがあったので、「アドバンテスト、大丈夫なの?」とか、そのツイートに返信したりしてたんですが。

昨日の朝、いつものように駅で新聞を広げたら、1面に私の勤務先名が書いてありました。お、たまには新聞に載ることもあるんだななんて思って、よくよく記事を読んでみると、私の会社が「大手企業の中ではAIJへの投資比率が最も高く、約69億円と資産の約26%を占めた」って書いてありました。

失禁した後に、脱糞しました。

とりあえず、私は企業年金の知識がほとんどないんで、「運用資金が毀損してしまうと、支給額も減額されてしまうのか」を、iPhone 使って必死に調べてたんですが、よくわかりませんでした。

だって、26%って相当だよ。
1/4以上だよ。

俺の年金はいったいどうなるのかと暗澹たる気持ちで出社し、畳み掛けるように障害も頻発し、お客さんに謝りながら、少しでも同情を買おうと、AIJの話などしてみたりして・・・。効果なかったですけど。

その日は、「今日は、29日(にくのひ)だから、早く帰ってきてね」と嫁さんに言われていて、もちろん、家でお肉を焼いて待っていてくれるわけではなく、嫁さんが焼肉を食べに行くので早く帰ってきて子どもの面倒を見ろってことなんですけど。
年金はどうなるかわかんないし、仕事は障害が出ていて忙しいし。
その上、3月からマンション内の駐車場が借りられて3/3から止められるんですが、今借りているところは2月いっぱいで解約なので、それまでどこか他のところに止めなきゃいけなくて、車を移動しなきゃいけないしで、なんかてんてこ舞いな一日でした。

家に着くと、お義母さんが子どもの面倒を見てくれて、晩御飯まで食べさせてくれてました。ありがたや~。

で、結果としては、社内のポータルサイトに出てたのは「69億円の26%は間違いで、52億円の13%」だって。52億でも相当だと思うけど。
そんで、「毀損による当該社員及び年金受給者への影響の無い様会社として対処する方針であります」ってさ。

微妙な表現ですが、まあ、心配しなくてよさそうではあります。
あー、びっくりした。


まったく関係ないけど、テーブルに上がった優ちゃんに「おりてー」と春彦が言うと、それに絶叫で反応する優ちゃん。





女の子は、キンキンですね。