伊坂幸太郎、「3652」読みました。
3652っていうタイトルは、伊坂がデビューしてから10年間に発表したエッセイ集なので、その10年の日数です。うるう年が2回あったので、365×8+366×2=3652 ですね。
読んでいて、やっぱりこの人好きだなあと思いました。
本を読まない嫁さんに、私が息を引き取る瞬間、心配そうに私を見つめながら握ってくれる手を強く握り返し、「せめて伊坂幸太郎は読んでくれ」と言ってしまいそうです。
とは言え、この本はエッセイ集なので、著者を好きな人以外に積極的に勧められる本ではありません。内容的には、かなり淡泊なものなので、物足りなく感じる人も多いと思います。
たぶん、みんなが感じるんでしょうけど、著者の考え方とか思いに共感するところが多くて、「そうそう、それを言おうと思ってたんだよ」みたいに一人うなずくことが多かったです。加えて、子どものころに読んだ本に「こちらマガーク探偵団」ってのがあって、「あー、俺も読んだ読んだ!」とこちらも一人熱くなりました。マガーク探偵団、村の公民館によく借りに行ったなあ。
全体に、小説と同様、ポジティブな雰囲気に包まれていて、私は改めて著者が好きになりました。
「世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい」 32頁 |
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