円城塔、「道化師の蝶」読みました。
第146回芥川賞受賞作です。
選評で川上弘美が「シュレーディンガーの猫」に例えていました。
箱の中に、放射性ラジウムとある仕掛けを施した青酸ガス発生装置、猫が入っています。放射性ラジウムがアルファ崩壊を起こすと、青酸ガスが発生し、猫は死ぬしかけです。一定時間内にアルファ崩壊が起こる確率が50%、つまり猫が死ぬ確率は50%です。
普通に考えれば、1時間後にふたを開けると、猫は「死んでいる」か「生きている」かの2択ですが、量子力学的確率解釈では、ふたを開けるまでは「死んでいる猫」「生きている猫」が重なり合っている状態なんだそうです。
イミフよね~。
量子力学ってのは、万事そんな感じ。というか、「重なり合っている」ってのが、量子力学の基本的性質らしいです。
フォン・ノイマン型コンピューターは、0/1(ゼロ・イチ)の世界ですが、量子コンピューターは0と1が重なり合うこともあるそうで、正直言って「わけわかんねえ」です。
ま、そんなわけで、この小説も「わけわかんねえ」。
読後も、もう一度読まないとわからんって感じですが、多分、もう一度読んだところでわからないと思います。
ただ、可能性を秘めた、魅力的な小説であることは間違いありません。
この小説が芥川賞を受賞したことが、面白いと思いました。
自分の絵本には、自分の名前を書きます。かなりの確率で、両親と妹の名前も書きます。 |
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