今野敏、「初陣 隠蔽捜査3.5」読みました。
隠蔽捜査シリーズは、竜崎という東大法学部出身のキャリア官僚が活躍する警察小説です。
今まで、3作出ていて、今作は3.5という微妙なタイトルがついていますが、今回の主役は竜崎ではなく、その同期である伊丹です。
伊丹が行き詰ると、竜崎に電話をかけてヒントを貰って万事うまく行く、という短編が8編。
私は、この作者の今野さんと、ばっちり波長が合ってるみたいで、もう、いちいち感動してしまいます。
隠蔽捜査の1作目を読んだ時、何度も胸に熱いものがこみあげてきて、めったにないことですが、本を読み終わってしばらくしても、内容を思い出して涙が出てしまうことがありました。
ちょっと、心の病気の人みたいですけど。
私は、「誇り」に弱いんですよね。
「誇り」は、自分の行動に自信を持つだけではなく、家族や友人を誇りに思う気持ち、信頼する気持ちだと思うんです。
それが、一方通行ではなくて、お互いに誇りを持つ関係っていうのは、友人同士では友情だし、家族とは愛だと思います。
そういうのが作品全体にちりばめられていて、妙に感動してしまうんです。
隠蔽捜査を読んだことのない人は、ぜひ。おすすめです。
できるだけ、単純な思考のひとのほうが、感動すると思います。
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