ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント (2001-09-28)
売り上げランキング: 156
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言わずと知れた今世紀最大の名作です。
1時間半の作品で、1時間20分くらいは感動して泣いていますが、今回、今まで以上に感動したシーンがあります。
さつきとメイが雨に降られて、お地蔵さんのところで雨宿りをしているシーン。
傘をさした勘太が通りかかり(この時点ではさつきと勘太は仲が悪い)、いったんは通り過ぎます。
でも、ちょっと迷って、さつきのところに戻り、「ん」と言って傘を差しだします。
「え、でも」とさつきは戸惑う。
でも、「ん」と再度傘を差出し、それでも受け取らないさつきの前に傘を置いて、勘太は雨の中を走って帰ります。
水たまりをちょっとうれしそうにぴょーんとうまく飛び越えて、風のように走り去っていきます。
昔は、このシーン自体ですごく素敵だなあと温かい気持ちになっていました。
これって、自分は勘太になってるんです。
私がさつきに傘を差しだせるかどうかはわかりませんが、自分が差し出した気になって、ちょっと恥ずかしく、でも、気になる女の子に優しいことができて、うれしい気持ち。
でも、子を持つ親となってからは、このシーンが別の意味を持ちます。
縁側で紙飛行機を作っている勘太。
母親が、傘を差さずにびちょぬれで帰ってきた息子を怒ります。
「傘、どうしたんだい?」
「学校に忘れてきた」
「雨が降っているのに、傘を忘れるバカがどこにいるんだい。どうせ振り回して壊しちゃったんだよ!」(頭をげんこつでゴツン)
「ちがわい!」
そこに、借りた傘を返しにさつきが訪れます。
勘太は気恥ずかしくて、急いで隠れます。
勘太のお母さんは、始めは知らずにさつきを迎えます。
「これ、勘太さんに借りたんです。」
「へえ、あの子が?」
「メイもいたからとても助かったの。でも勘太さんが濡れちゃって・・・。」
「いいんですよ、いつも泥だらけなんだから、ちったあキレイになるでしょ」
ここね。
最高。
いつもバカで、ものを大事にしないし、傘も振り回して壊しちゃうような息子が、自分が濡れてでも、困っている女の子に傘をかしてあげる。
バカだと思っていた子が、いつの間にか、そんな優しい男の子に育っている。
こんなうれしいことってないです。
「ちったあキレイになるでしょ」と軽口で返す、機知のある母親も素敵ですが、勘太のお母さんはさつきからその事実を聞いたときに、きっととても自分の息子を誇らしい気持ちになったと思うんです。
そのうれしさがわかるので、感動してしまうんです。
あれ、うまく伝わらない?
おかしいなあ。。
嫁さんのファウンデーションを塗る春彦 |
1 件のコメント:
なるほどねー。親の視点で見ると
いろいろ違うかもね!
さつきとメイのお父さんみたいな、
知的でやんわりした人になりたいなぁ。
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